Azure File Syncとは
「Azure File Sync」は、Windowsサーバー上のフォルダや共有フォルダをAzure Filesファイル共有と同期し、
どこからでも同じファイルを扱うことができるサービスです。
- NASは安くて簡単・便利だけど、壊れやすいのが難点・・・
- クラウドストレージに興味はあるけど、遅そうだし難しそう・・・
Azure File Syncの特長
-
パソコンからはNASを普段通りに使用できます。
Windows Storage ServerのNASなら、
どのメーカーのNASでも構築でき、
既にお持ちのNASの流用も可能です。 -
新しいNASにAzure File Syncを設定し直すだけで、
すべてのデータがすぐに使用できるようになります。 -
NASがActive Directoryに参加していれば、
アクセス権による制御も可能です。 -
経験豊富なハイパーの技術スタッフが導入から運用まで
一元でサポートいたします。 -
数拠点にNASを導入し、Azure File Syncを設定すれば、拠点間VPN環境が無くてもファイルの共有ができます。
NASの性能に関係なく、共有フォルダの容量は最大で100TBまで設定可能です。例えば1TBのNASでも100TBのデータを保存できます。
Azure Backup(別料金)と組み合わせることで、世代保存やランサムウェア対策も可能です。
クラウドストレージの課題
お客様よりいただくクラウドサービスに関するご相談について、常に上位を占めるのがこの課題。
しかし、これまでは以下のような欠点を抱えていました。
- IPアドレスやサーバー名が変わってしまう。
- オンプレミスに比べて圧倒的に速度が遅い。
- クライアントソフトで全PCにインストールしなければならない。
- ダブルクリックでファイルを開いたり、上書き保存したりできない。
「Azure File Sync」では、オンプレミス+クラウドの「ハイブリッド」構成でこれらの課題を解決し、現在のファイルサーバー/NASの使用感をそのままに、共有フォルダをクラウド化し、BCP対策を行うことが可能になります!
Azure File Syncのしくみ
「Azure File Sync」を使用する場合、オンプレミスのファイルサーバーやNASが必要となります。
オンプレミスのファイルサーバーやNASに「Azure File Sync」が構成されると、クライアントPCからファイルサーバーやNASへファイルを保存したとき、保存されたファイルは自動的に「Microsoft Azure」上に保存されます。
万が一、故障や災害等でオンプレミスのファイルサーバーやNASが失われても「Microsoft Azure」上にファイルの完全なコピーが存在するので、新たなファイルサーバーやNASにコピーし直したり、「Azure Files」ストレージにWebブラウザ等で直接アクセスすることで容易に共有ファイルを復旧することができるようになります!
「クラウドの階層化」とは?
「Azure File Sync」は、クラウドへファイルを単純にコピーするだけでなく、「クラウドの階層化」機能を使用することができます。「クラウドの階層化」を使用すると、あまり使われないファイルはファイルサーバーやNAS上から自動的に削除され、代わりに「ポインター」が置かれます。
「ポインター」に置き換わったファイルを開こうとした場合、ファイルサーバーやNASはクラウド上から元のファイルを自動的に復元し、クライアントPCへ提供します。「ポインター」はショートカットアイコンのようなものですが、クライアントPCから見たときは元のファイルと区別がつかず、普段通りにファイルへアクセスすることができます。
「クラウドの階層化」を使用すると、実際のファイルサーバーやNASの容量を超えたデータを共有フォルダへ保存することができるようになります。具体的には、安価な1TBのNASに最大で100TBのデータを保存することができるようになります。(実際には、そのうちよく使われる1TBだけがNAS上に存在します)
また、現在使用中のファイルサーバーの容量が不足したので、簡単にデータ容量を増やしたい・・・そんなケースでも「Azure File Sync」は大活躍します!
「同期サーバー」とは?
このようなお悩みも「Azure File Sync」は解決します!
各拠点に安価なNASを設置し、本社のファイルサーバーと各NASに「Azure File Sync」を導入して、全てのサーバー/NASが同じ「Microsoft Azure」と同期するよう構成します。
本社のファイルサーバーにファイルを保存すると、【本社】→【Azure】→【各拠点】にファイルが自動的にコピーされ、各拠点のユーザーはその拠点のファイルサーバーやNASへアクセスし、共有ファイルをサクサク開くことができるようになります。
もちろん拠点のファイルサーバーに保存されたファイルも、【拠点】→【Azure】→【他の拠点や本社】に自動コピーされます。
また「クラウドの階層化」と合わせて構成することで、各拠点には「ポインター」だけがコピーされ、
実際にファイルを開くまでファイルの本体はコピーされないので、インターネット回線へ不要な負荷をかけることもありません。
「クラウド」からの迅速な復旧
従来の「クラウドバックアップ」ソリューションでは、障害や災害からの復旧の際、【クラウド】→【オンプレミス】へのコピーに相当な時間を要します。
たとえば、80Mbpsのインターネット回線で、5TBのデータをダウンロードするには約6日かかり、この間共有フォルダへアクセスすることができません。
「Azure File Sync」では、ひとまずファイルの本体ではなく、「ポインター」をコピーすることで短時間で共有フォルダの環境を復元することができ、あとはファイルにアクセスされる都度、ファイル本体をダウンロードしてきます。
負荷のかからないバックアップ
「Azure File Sync」と「Azure Backup」を組み合わせると、バックアップはクラウド内で自動的に行われるようになり、オンプレミスのファイルサーバーやNAS、インターネット回線には一切負荷をかけませんので、バックアップの最中にユーザーから「遅い」「開けない」等のクレームを受けることもありません。
「Azure File Sync」は故障や災害からデータを保護することはできますが、誤操作やランサムウェア等の「ソフトウェア的な障害」からデータを保護することはできませんので、「Azure Backup」サービスを組み合わせることをお勧めします。
システム要件
Azure File 共有の最大容量は、100TB。
Microsoft Azure ⇔ オンプレミス間のVPN接続や通信料は不要です。
データは暗号化され、インターネット経由で同期されます。
オンプレミスのファイルサーバーやNAS
対応OS: Windows Server 2012 R2 / 2016 / 2019 / 2022
メモリ: 2GB
仮想化: 対応
HDD: NTFSフォーマットされた内蔵ボリューム
※Windows Storage Server / Windows Server IoTにも対応しています。
※LinuxベースのNASは対応しません。
※その他、ウイルス対策ソフトやバックアップソフト等の制限があります。詳細は別途お問い合わせください。
よくお問い合わせいただくご質問
- Microsoft Azure にすると今のオンプレミスからどう変わるの?
- 具体的な事例などを基に説明いたします!
- うちの会社の場合「オンプレミス」と「Microsoft Azure」のどちらが良い?
- すべて「オンプレミス」
すべて「Microsoft Azure」
「オンプレミス」と「Microsoft Azure」のハイブリッド
・・・といった様々なパターンでの比較見積をお持ちします! - どうすれば「Microsoft Azure」のコストを節約できるの?
- 「Azure Automation」で夜間にサーバーを停止する。
「BYOD 制度」を利用して、SQLサーバー コストを削減する。
・・・など、様々な方法でコストの削減を提案いたします!
些細なことでも結構ですので、是非お気軽にご相談ください。